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「鶏口」か「牛後」か

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

「鶏口(けいこう)となるも牛後(ぎゅうご)となるなかれ」という言葉があります。
大きな組織のビリよりも小さくても組織のトップを目指すのがよい、という意味です。
しかし逆に、環境の良い大きな組織に属することで成長できる、という考え方もあります。

受験で志望校を決めるとき、これらの考え方が話題になることがあります。
「この子は、ムリして上の高校に入って下位でいるより、ひとつ下の高校に入って上位でいる方がいいのでは・・・」
とか、逆に、
「この子はすぐ『井の中の蛙』状態になってしまうので、無理してでも上の高校に・・・」
などという話になるのです。

わたしの教え子もいろいろです。
「鶏口」で入ってそのままトップのポジションを維持した子もいますし、ずるずると「鶏腹」くらいまで後退してしまった子もいます。
また「牛後」で入ってしまい授業のレベルについていけなくなった子もいますし、奮起して「牛肩」くらいまでポジションを上げた子もいます。

どちらがよいのでしょうか。

わたしはまず、「鶏のくちばしの先っぽ」とか「牛のしっぽの先の毛」などの、完全すぎるトップやビリはよくないと思います。完全すぎるトップは井の中の蛙になってしまいやすいと思いますし、完全すぎるビリは多分ついていけません。
その上で、どちらが本人に合っているかということは、「本人の性格」と「進学後の人間関係」の2つの要素によって決まると考えています。
性格としては、精神的にタフな子は「牛後」、そうでない子は「鶏口」がどちらかというと合っていると思います。
環境では、特に高校に入学してからの「友人グループ」や「部活動の仲間」からの影響が非常に大きいと思います。

わたしは、内申や実力の数値だけで、機械的に「とにかくできるだけ上へ」というような進路指導はしたくありません。
あらゆる要素を加味して、顔の見える、血の通った進路指導をしたいと思っています。

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