10.102015
罪を憎んで人を憎まず
こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。
「そんなことをしたらダメじゃないか」
「そんなことをしてお前はダメだな」
子どもが何か叱られるようなことをしたときに、大人に言われそうな言葉です。
どちらも同じように見えますが、子どもに与える影響は大きく異なります。
前者の言い方は子どもの行為を否定しているのに対して、後者は子どもの人格を否定しているのです。
自分の行為を否定された場合、叱られた子は「自分のしたことがいけなかったんだ」と思い、その行為をしてはいけないことを学習します。
しかし、人格を否定された場合、叱られた子は「自分という人間がいけないんだ」と思うようになってしまい、自尊心が大きく低下します。
自尊心は子どもが前向きに豊かに成長していくために大切なものです。自尊心が低くなると子どもは自分を大切にしなくなり、他人も大切にしなくなってしまいます。
自尊心は褒められることで高まりますので、子どもを褒めることは大切です。しかし不完全な存在である子どもは叱られることがあってあたりまえであり、そして叱られることも必要です。
ここで注意すべきことは、叱られることで自尊心が高まることはほとんどないということです。
よって、叱らなければならないときにもそれらをなるべく低下させないようにしなければなりません。
罪を憎んで人を憎まず。
子どもに対するとき、いや、誰に対するときでも相手の自尊心を守ることは大切なことです。