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火がついた子に「ご褒美」は逆効果!?

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

勉強をよくがんばっている子に、「よくがんばっているから」といって、ご褒美にお小遣いをあげたり欲しいものを買ってあげたりすることがあると思います。子どもは当然喜びます。

しかし、本当にやる気に火がついてがんばっている子には、実はこれが逆効果になることがあるというのです。

例えば、自らの意志で自発的に毎日公園を掃除している人がいたとしましょう。
しかし、ある日突然掃除に対して1回あたり3,000円の報酬をもらえるようになったとします。
そうするとその人ははじめは喜んで掃除をしますが、やがて報酬をもらわないと掃除をしたくなくなってしまいます。

その人はもともと金銭などの外的報酬を求めずに「役に立ってうれしい」という内発的動機づけによって行動していたはずなのですが、外的報酬を得られるようになって無意識のうちに自分の行為に対して求める対価がすり替わってしまい、金銭が得られないなら行動する意味が無いと判断してしまっているのです。

この、内発的に動機づけられた行為に対して、報酬を与えるなど外発的動機づけを行うことによって動機づけが低減する現象のことを心理学で「アンダーマイニング効果」と呼んでいます。

「内発的動機づけ」は「外発的動機づけ」よりも圧倒的に強く継続性があるものです。
心からやる気になっている子はご褒美などなくてもしっかりと勉強してくれますし、むしろご褒美をあげ続けることによってその子のモチベーションの質が低下してしまう恐れがあるのです。

本当に火がついた子に対しては、その頑張りを温かく見守ってあげることが一番だと思います。
たまにはサプライズ的に「ご褒美」もいいかもしれませんが、子どもが無意識にそれを求めるようにならないようにすることが大切ですね。

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