2.162015
心理的リアクタンス
こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。
遊んでいて「そろそろ勉強しようかな・・・」と思っていた矢先に、親に「遊んでばかりいないで勉強しなさい」と言われたとき、「今やろうと思ってたのに言うんだもんなぁ」と思って全くやる気がなくなってしまう・・・。
誰もが経験する日常の一コマです。
この心理現象は「心理的リアクタンス」という考え方で説明できます。
「リアクタンス」とは「抵抗」という意味です。人には自分の行動や選択を自分自身で決めたいという欲求があり、他人にその自由を奪われて強制されると、それが自分にとって有益な提案であっても無意識的に反発的な心理になってしまう、というものです。
確かに、自分のことを他人に決めつけられる、あるいは行動を強要される、というのはあまり気分の良いものではありません。それに抵抗してしまう気持ちになるのも分かります。
逆に考えると、自分のことを自分で決めることができれば、やる気を失わず、むしろ前向きにその行動をすることができるようになります。
わたしは、懇談などで子どもと勉強の約束するときには、
「家では毎日7時から勉強しなさい」
などと強制するような言い方はしないようにしています。
こう言うと、心理的リアクタンスがはたらいて、無意識に子どもの心が反発します。
「家では何時から勉強を始める?」
と聞いて、子どもに「選ばせ」るようにしています。
これで、いくぶんかでも心理的な抵抗は少なくなります。
言い方ひとつ、聞き方ひとつで心理って変わるものです。
子どもたちとだけでなく、誰と接するときにも「言葉」を大切にしないといけないと改めて思います。