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片方だけ暗記法

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

暗記は勉強の中でも最重要ともいえる作業です。子どもたちはいろいろなことを覚えなければなりません。

暗記のコツはいろいろありますが、対になることがらの暗記をするときはあえて片方だけしか覚えない、いわば「片方だけ暗記法」があります。

例えば、理科の地学の問題で、マグマのねばりけと色・山の概形について暗記するとき、
「マグマのねばりけが弱い場合、黒っぽくなだらかな形の山になる」
「マグマのねばりけが強い場合、白っぽくこんもりした形の山になる」
を2つも覚えるよりも、
「マグマがさらさらなら黒くて、溶岩がさらさら流れるのでなだらか」
だけを覚えるのです。
そしてもう一方は「その逆」と一言で覚えます。
この場合、
「さらさら」「黒い」「なだらか」
の逆は、
「ねばねば」「白い」「こんもり」
なので容易に分かります。

また、示準化石と示相化石で、どちらが「環境」が分かる化石でどちらが「時代」が分かる化石だったか、混乱することがあります。
これら2つのことがらは「反対」ではありませんが、「対」になっていますのでこの暗記法が有効です。
「示準(じゅん)化石は、時代(じだい)が分かる」
と「じ」という読み方で結びつけ、示相化石は「その逆(もう一つの方)」と覚えます。

公民の円高・円安の問題でも、
「円安のときは外国の物を輸入するためにたくさんの円を払わないといけないから輸入が不利」
だけを覚えていれば、円高のときは「その逆」でいいのです。

数学の関数でも、
変化の割合は分数形で「xの増加量分のyの増加量」ですが、これも、
「xが下(分母)」
だけを覚えるのです。当然「yが上(分子)」になるのです。

このように、対になっていることがらの片方だけ覚えて、他方を「その逆」と覚えれば、脳の「記憶容量」の節約になります。
また、「その逆」を導き出すには、「その逆だから・・・」と、単なる丸暗記でなく、少しではありますが「思考」をしますので定着度も高くなります。

子どもたちには、上手に暗記をしてもらいたいと思っています。

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