7.22016
国会議員と地元の便宜
こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。
7月10日の参議院選挙に向けて、街頭演説や新聞広告などでの各党の論戦が活発です。
今朝、新聞の奈良版のページを読んでいると、ある政党の奈良県連が広告を出していました。
その中に、「リニア中央新幹線開通の奈良ルートを実現させます。」という公約が書かれてありました。
リニアについては奈良を通るルートと京都を通るルートの2つの案があります。奈良を通るルートが有力なようですが、まだ決定はされていません。
わたしは少し気になって、その政党の奈良県連と京都府連の公約をホームページで調べてみました。
すると・・・
奈良県連
リニア中央新幹線開通と奈良駅設置の早期実現を目指します。
京都府連
リニア中央新幹線の「京都ルート」及び大阪同時開業の実現に向け努力します。
同じ政党なのに、奈良も京都も「リニアを通します」と言っています。リニアはどっちを通るのでしょう(笑)
現在奈良ルートが有力なので、奈良が「早期実現を目指す」というやや強い表現、京都は「努力」という弱い表現です。
・・・なんかうまいこと書いているなぁ・・・。
全国の選挙区で、それぞれの地域から候補者が立候補します。彼らは自分が当選すれば地元に特別な便宜をはかることをアピールし、それを期待した地域の人が投票するわけです。そして国政に送り出された国会議員は、地元のために国から少しでも多くの予算を奪ってくる・・・という流れになるのです。
しかし本来、国会議員というのは国全体のことを一番に考えるべき存在であるはずです。地方議員でなく国会議員だからです。
地元の声を国政に届けることは国会議員の重要な役割ですが、そのことと「地元に特別な便宜をはかること」とは違うのではないかと思います。
選ぶわたしたちも、地元のことだけでなく日本全体のことを考えてしっかりと引っ張ってくれる人を選ぶ目を持たなければなりませんね。