8.142015
主権者教育
こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。
選挙権の年齢が高校生を含めた「18歳以上」に引き下げられました。来年夏の参議院選挙には現役の高校生が実際に投票することになります。
文部科学省などは教育現場に対して、模擬投票などを含め、政治への理解を深める教育の充実を求めており、次期学習指導要領の中にもそれが反映されると思われます。
選挙権の年齢引き下げによって、にわかに「主権者教育」の必要性が叫ばれ始めました。
確かにこれまでの学校教育の中では、こういう教育は重視されていませんでした。わたし自身を振り返ってみても「公民」や「政経」などという教科で勉強した内容は単に「知識」であり、社会に出てからの生活に直結するとは思っていませんでした。
成人してからも政治や経済には関心がなく、大学生のときには恥ずかしながら選挙にもほとんど行きませんでした。
就職して社会人の仲間入りをしてからようやく少し社会の動きに関心が出てきました。
「当事者意識」というのは大切です。誰しも自分と関係のないことは軽視しがちです。
わたしは主権者教育のポイントはそこだと思います。学生たちに社会のしくみを学ばせるときに、いかに「自分が関係しているか」と思わせることが大切です。
例えば、高校の授業料無償の件は自分に関係のあることでした。また大阪都構想の住民投票の結果など僅差の投票結果などを知れば、自分は社会に関わっている、社会を動かす一人であるということが少しは理解できるのではないでしょうか。
今後、教育現場で主権者教育が盛んになってくると思いますが、どうせなら税金のことや少子高齢化問題、失業問題、貧困問題など、社会のいろいろなしくみや問題を掘り下げて教えるとよいと思います。
社会に出る前に社会で生きていくための知識を身につけさせ、その訓練をする主権者教育(というより「社会人教育」と言った方がいいかもしれません)は最も大切な教育の一つだとわたしは思います。