2.112015
一線
こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。
ときどき、子どもたちと友達どうしのように仲の良い教師がいます。
「何でも話せる友達のような教師」
友達のような教師は、子どもたちから嫌われることはまずありません。一見、とてもよい教師です。
しかし、教師と子どもたちは、いくら仲良くなっても超えてはいけない「一線」というものがあるとわたしは思っています。
友達のような教師は「優しい」教師ではありません。「甘い」教師です。子どもに嫌われたくなくて、言いなりになって甘やかしているに過ぎないのです。
教育とは、「教え」「育てる」ことです。友達という対等な関係で、「教え」「育てる」ことは難しいと思います。
教師たるもの、本当に子どものためを考え、嫌われることを恐れずに子どもと「勝負」しなければならない時があります。
それでも、子どもと信頼関係でつながっていることができる。それこそが教師のあるべき姿ではないか、と思います。
親子関係でも、超えてはいけない一線があると思います。
「友達親子」などという言葉が一時期言われていましたが、たった二人しかいない親が、たくさんいる友達の一人になってしまうのはいかにももったいないと思います。友達の役を親がする必要はないのです。
わが子のことを誰よりも大切に思うからこそ、親の責任があり、親の立ち位置があります。子どもと「勝負」しなければならない時もあるでしょう。
わたしは親であり、教師です。
自分の子どもにも、教えている子どもたちにも、しっかりと向き合っていきたいと思います。