4.302015
ライブの授業
こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。
インターネットの普及とともに、最近は映像での授業の配信などが行われるようになりました。
受講できる環境さえあれば、場所を選ばずできる、理解できなかった箇所を巻き戻しして見ることができるなど、映像授業にはメリットがたくさんあります。
場所を選ばずできるので、例えば過疎地域での教育に利用することができます。また、巻き戻しや早送りをすることで、理解できないところは繰り返ししたり、完全に理解しているところは早送りしたりして、一人ひとりに合ったペースで授業を受けることができます。
しかし、映像授業は一方通行の授業ですので、例えば授業を聞いていなくても教師から注意されることがありません。授業内容の吸収・定着の度合いは、受講者のモチベーションに大きく左右されることになります。つまり、自分から学ぼうという気持ちがしっかりなければ効果は半減してしまうことになるのです。
映像授業は、ある程度自分でモチベーションをコントロールできる、少なくとも高校生以上に向いている授業形態だと思います。
小中学生のような子たちには、集団にしろ個別にしろ、やはり人と人とがつながる「ライブ」の授業が必要だとわたしは思います。
集中していないときには教師が注意できます。分からなそうな顔をしていればその場でかみ砕いた説明を加えることができます。分かったかどうか確認するために子どもを当てて発問することもできます。どんな解き方をしているのか、ノートをどう使っているのか、どんなスピードで解いているのかなどは、映像授業では教師は把握できません。宿題の解説をするときに、どの問題を解説するか、子どもたちにリクエストをさせることもあります。
この「臨場感」が大切です。
音楽を聴くのに、CDだけを聞いていれば時間も費用も節約できるのに、多くの人は時間もお金もかけてわざわざライブに行きます。
CDでは得られない、ライブならではの感動と興奮が得られるからですよね。
臨場感の中の感動と興奮。それは「いまそこにいる生身の人」とのつながりから生まれるものだとわたしは考えています。