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こだわる子

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

『いろんな子たち』シリーズ。

今回は「こだわる子」です。

授業で説明をしていると、「?」という表情をして、わたしに「なぜそうなるのですか?」と聞く子がいます。
しかし、実を言うと完全に納得できる説明ができないことがあります。

例えば、円の面積の公式は「半径×半径×円周率」です。小学校で習います。
ではなぜその公式になるのでしょう。

教科書にはいろいろな解き方が記載してありますが、わたし自身も小学生の時に習った方法は、円を細かく分けてそれを並び替えて長方形(のような形)にして求める方法です。

円の面積
(日本文教出版『小学算数6年上』より)

わたしも「こだわる子」でした。実はわたし自身も、小学生のときにこれを習った際、何か腑に落ちないところがありました。
「細かくしても、やっぱりまるい部分はあって、でこぼこしているはずだ」
・・・たしかにその通りです。

「こだわる子」は自分の考えを主張して食い下がります。完全に納得できるまで引こうとしません。

しかし、厳密に円の面積を求めるためには積分の知識が必要で、それは高校生にならないと習いません。円の面積を理解させるためだけに、小中学生相手に、数学の極限や積分の考え方を説明するわけにはいきません。
教科書の方法は、小学生でも理解できる解法なので、やはりどこかに無理があるのです。

こだわることはとても大切です。すべてを何も考えずに受け入れるよりもはるかによいのです。
しかし、ここは細かいことはもう考えずに、ある意味「割り切り」、ある意味「あきらめ」、結果を覚えるべきなのです。
そうしないとここで立ち止まってしまい、前には進めなくなってしまいます。
「いつかこの気持ち悪さを解決してやる!」くらいの気持ちで、前に進んでほしいと思います。これからもしっかりと勉強を進めていけば、きっと気持ちよく納得できる日が来るでしょう。

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