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学習性無力感

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

学習性無力感とは、長い期間にわたってストレスを回避しにくい環境に置かれた人は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなってしまうという考え方です。

予告信号のあと床から電気ショックを与える細工がされた部屋を用意して、犬を使った以下のような実験結果があります。
部屋は2種類あり、一方は電気ショックを回避できない部屋で、他方は壁を飛び越せば電気ショックから逃れられる部屋です。それぞれの部屋に犬のグループを入れてしばらくその状況を経験させます。
そのあと、2つのグループをどちらも電気ショックが回避できる部屋に入れます。すると、以前電気ショックを回避できない部屋に入れられた犬のグループは、電気ショックを回避しようとする行動を積極的にとらないようになってしまったのです。

完全に「あきらめの境地」に入ってしまっているのです。
長期にわたる暴力や監禁の被害者もこの心理になっていることが考えられます。

勉強でも同じ状況が起こり得ます。自分なりに努力を続けていても、結果が伴わなければ、あきらめの気持ちが芽生えてきます。ひどくなると「どうせ勉強なんかやっても・・・」となり、全く努力をしなくなります。

「努力の方法」が誤っているときが最も危険です。
やってもやっても上がらない。これではあまりにもかわいそうです。
指導者は、子どもたちが学習性無力感におちいる前に、「結果」を出させてあげなければなりません。

プロとして、小さな目標を設定し、正しい努力の仕方を教え、目標をクリアさせる。そして褒める。

小さくてもよいので、こういう成功体験をさせてあげることが、学習性無力感を防ぐ一番のクスリだとわたしは思います。

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