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ひとりよがりな答案

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

テストには必ず採点者がいます。マーク式のテストなら採点者は機械ですが、それ以外の一般的な記述式のテストの採点者は人です。

採点者は採点基準にのっとって客観的かつ公平に採点を行います。
記号問題や単発(短答)問題ならば正誤は容易に判断できますが、理由を説明するなどの記述式の問題については、必ず含まれていなければならないキーワードが採点基準に記載されていて、そのキーワードがあるかと文章の意味が通っているかなどを採点者が判断し、採点を行います。部分点についても採点基準に記載されていて、「どこまで書けていれば何点」というのが決まっています。

しかし採点者はやはり生身の人間です。
テスト受験者たちはこのことを忘れてはいけません。

雑に書かれた読みにくい字や解答欄からのはみ出し、消しゴムでの消し残し、誤字・脱字の連発・・・。
これらは単なるミスともいえますが、どこかに「自分はこういうつもりで書いた」という自己中心的な考えが見え隠れしたり、相手(採点者)に「それくらい察してよ」とどこか上から目線を感じるような答案もあります。

こういう答案は採点者の印象を悪化させ、採点者は無意識に受験者を「低く」見てしまいます。
これでは自分が伝えたいことが伝わらず、かなり損をしています。

ときどき、そのことを忘れているのでは?と思うひとりよがりな答案があります。
例えば、本人は「a(エー)」と書いているつもりなのに「u(ユー)」に見える字を書く子がいます。
わたしはどちらにも取れる字であればバツにします。
子どもは「えぇ~?そんなんひどい!」と不満をぶちまけますが、もちろんわたしは涼しい顔をして「本番でこれをバツにされる方がひどいよね?」と言うだけです。

採点者をしっかり意識して、自分の学力や知識だけでなく、真面目さやていねいさ、ひたむきさを伝えるつもりで答案を作成しなければなりません。
ひとりよがりな答案ではダメなのです。

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