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「やばい」

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

「先生、点数がやばいです」
ある子どもがわたしに言ってきました。
わたしは少し残念に思いながらその得点を聞くと、
「96点です!」
え?これまでの最高点やん。

「やばい」という言葉は、もともとは「危ない」とか「良くないことが起こりそう」などといったマイナスの意味で使用される言葉でしたが、最近の二十歳代の若い人や子どもたちはこの言葉を「すごい」というプラスの意味でも使用します。

「点数やばいです」と言われると、点数が良いのか悪いのか全く分かりません(笑)
わたしはプラスの意味の「やばい」を初めて聞いたのは今から15年ほど前だったでしょうか、ある生徒に使われてとても違和感があったのを覚えています。

しかし最近では辞書にもこのプラスの意味が載っていて、若い人を中心に多く使われるようになっています。

わたしたちの使う言葉は、日常いろいろな人が使うからこそどんどん変化していきます。
言葉を調べるとき「転じて・・・」などと説明されている場合は、新しい意味が追加されたり別の意味になったりした場合でしょう。

昔『夕刊フジ』のCMで「オレンジ色のニクい奴」というフレーズがありました(笑)
もちろんこの「憎い」はプラスの意味です。もともとマイナスの意味しかなかったところに、新しい意味が追加されたのでしょう。
また、「貴様」という言葉はもともと尊敬の意味があったのに、今では全く逆の意味になってしまっています。

言葉も成長したり新しく生まれたり死んだりする「生き物」なんですね。

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